joyful777

平凡な日常生活の戯言

薬物依存症治療のリハビリ施設を訪問見学した時の話

 

今回は珍しく真面目なブログを書きたいと思います。

 

10年以上前の話で恐縮なのですが、高校3年生の夏休みに、薬物依存症患者の治療施設(リハビリ施設)を訪問見学させていただく機会がありました。

 

“違法薬物の危険性を学ぶこと” を目的とした生徒会活動 の一環で、引率の教師と生徒会役員に加え、3年生の各学級委員も同行して訪問することになりました。

 

俺は当時 (担任に勝手に決められて) 学級委員を務めていたので、“強制的に同行させられた” と表現するのが正しいかもしれません。

 

自分に関係のない生徒会の校外活動に参加させられるのは、“はっきり言って面倒” というのが最初の正直な感想でした。

 

適当に断ればよかったのですが、「生徒会の活動は就職や進学で有利になるから」という教師たちの甘い言葉(?)に騙されて、結局は参加することに…

 

“訪問見学” とはいっても(さすがに高校生なので)患者と直接会う機会はなく、

 

・施設の方から薬物依存症について話を伺う。

・患者が描いた絵を見せてもらう。

・薬物依存症治療のプログラムについて簡単に説明をしてもらう。

 

以上の3点をレポートにまとめるのが俺たちの主な役目でした。

 

新学期には生徒会と教師の主導で[違法薬物乱用防止キャンペーン]と題したプロジェクトが始まり、数日間にわたって各学年・各クラス毎に違法薬物の危険性を説明する特別授業が実施されました。

(寝てるやつが何人もいたのは残念でしたけどね…)

 

俺も最初は乗り気じゃなかったのですが、今では貴重な経験だったと心の底から感謝しています。

 

リハビリ施設で直接話を伺わなければ、違法薬物の危険性について深く考える機会もなかったと思うからです。

 

周知の事実ですが薬物を自分の意思でやめるのはかなり難しいそうです。薬物の種類によって若干の差はあるものの、再犯率は約60〜70%とされています。

 

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(東京都福祉保健局ホームページより引用)

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/no_drugs/use/index.html

 

違法薬物に軽い気持ちで手を出した結果、何度も逮捕され、リハビリ施設への入退所を繰り返す人も多いとか。

 

薬物の使用が長引けば脳へのダメージも大きくなり、幻覚や幻聴、極度の被害妄想に苛まれ、日常生活を送ることさえ困難になる場合も珍しくないそうです。

 

他の先進諸国と比較して、幸いにも日本の若者は違法薬物の使用率が低く、深刻な蔓延状況には陥っていません。

 

だからこそ、1人1人の違法薬物に対する危機感が十分ではないと考えることもできますよね。

 

ほとんどの人が “自分には関係のない話” だと思っているはず。

 

今回、このブログを書いた理由の一つは昔の親友をふと思い出したからです。

 

俺の小学校時代の親友で、明るく活発なスポーツ少年でした。

 

俺は基本的に男友達とはあまり気が合わないタイプなんですが、彼とは(なぜか)仲が良かったんです。

 

自転車で上野まで遊びに行ったり、隅田川の花火大会を見たり、スケートボードの練習をしたり、ほとんど毎日一緒に遊んでいました。

 

当時の懐かしい想い出は、今でも鮮明に覚えています。

 

中学校からは別々の学校に通うことになったので、俺たちは少しずつ疎遠になっていきました。

 

後で知った話なのですが、中学2年生の頃から彼は暴走族の先輩たちと付き合うようになり、非行を繰り返しては少年院に入ったりしていたようです。

 

そのうちに違法薬物にも手を出すようになったらしく、クスリを買う金を手に入れるために知人を恐喝するなどの犯罪行為に手を染めていったと聞きました…

 

決して彼の悪行を擁護するつもりはありません。

 

でも俺にはどうしても信じられなかったんです。

 

“純朴で優しかったあいつが、道を踏み外すなんてありえない” と…

 

もし彼が悪い先輩たちと出会っていなければ…

もし彼が違法薬物に手を出していなければ…

 

何年も会っていなかった昔の親友の悲惨な現状を知らされた時、俺は本当に悔しくて仕方がありませんでした。

 

素行の悪い先輩たちと付き合うようになったとしても、縁を切ることや更生することはできたと思います。

 

だけど、違法薬物は彼の心も身体も蝕んでいってしまいました。

 

大好きだった親友なのに、お互いに近況を知ろうともしなかった…

 

もう彼には俺の言葉も想いも届きません。

 

違法薬物は人生を狂わせてしまいます!

絶対に手を出さないようにしましょう!!

 

ほとんどの人には無用な心配だと思いますが、念のために…