joyful777

平凡な日常生活の戯言

映画[バービー]と[オッペンハイマー]のファンアート騒動について個人的に思うこと

 

今年の夏、北米で2作の映画が爆発的な大ヒットを記録している。

 

日本でもお馴染みの “バービー人形” を実写化したファンタジーコメディー[Barbie]と、原子爆弾の開発に携わり“原爆の父”と呼ばれた物理学者、ロバート・オッペンハイマーの半生を描いた[Oppenheimer]だ。

 

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(Warnar Bros. 公式サイト)

(Universal Pictures 公式サイト)

 

特に[バービー]は北米の興行収入ランキングで2週連続の首位をキープし、累計興収は3億5100万ドル(約500億円)を突破。全世界では7億7450万ドル(約1103億円)と驚異的な大ヒットを記録。公開2週目にして早くも “2023年のNo.1ヒット作” と目されているとか。

 

一方のオッペンハイマーも北米で1億7400万ドル(約248億円)、全世界では4億ドル(約578億円)の興行収入となっており、こちらも健闘している。

 

まったくテイストの違う2作の映画が同日公開され、共に大ヒットしたことで “Barbenheimer” (バーベンハイマー)なる社会現象を巻き起こし、全米の話題を独占しているらしい。

 

[バービー]オッペンハイマーの画像を合成した写真をファンアートとしてSNSにアップするなど、ネットミームとして一種のムーブメントにもなっているようだ。

 

ところがこの “バーベンハイマー” が、今ちょっとした物議を醸している。

 

〈バーベンハイマーのファンアートに関する騒動とは?〉

[バービー]はファンタジー映画であり、単体では炎上する要素もないのだが、問題は同日公開のオッペンハイマーが “原爆”というセンシティブなテーマを扱っていることだ。

 

[バービー]オッペンハイマーの画像を合成した写真をファンアートとしてSNSにアップするのがブームになっていると前述したが、正反対のテイストを持つ2作を掛け合わせれば、悪趣味なコラ画像が作成されることも容易に予想できる。

 

案の定、今回拡散したファンアートの中には、バービーがピンク色のキノコ雲の前で満面の笑みを浮かべている画像など、モラルを疑うものも多かった。

(ここに掲載するのは少々躊躇われるので、興味のある方は画像検索してみてください)

 

これだけであればファンの悪い “おふざけ” として無視することもできたはずだったが、火に油を注いでしまったのは[バービー]の公式X (旧Twitter)だった。

 

原爆投下を軽視したようなファンアートに対して、「It's going to be a summer to remember (忘れられない夏になりそう)」と好意的なリプライをしたことで日本のXユーザーから批判を浴びてしまったのだ。

 

その後、配給元の米ワーナー・ブラザース社が公式に謝罪コメントを発表。(問題のリプライはすでに削除されたらしい‥)

 

〈今回の騒動についての個人的な感想〉

さて、バーベンハイマーの悪趣味なファンアートやネットミームに関する個人的な感想を正直に述べるとすれば、「まぁこんなもんだろうな」という感じ。

 

アメリカでは日本での抗議が「過剰反応」だという意見が多く、残念ながら重く受け止めている人は少ない。

 

そもそも歴史観が国によって大きく異なるのは当然の話で、多くのアメリカ人にとって原爆投下は「一刻も早く戦争を終わらせるためにやむを得なかった」という共通認識なのだから、抗議したところで無意味だ。

 

実際に今回のような騒動が起きても、北米における“バーベンハイマー” の大ブームは続いている。

 

同じ日本人の間でさえ、世代や出身地によって原爆投下への認識は大きく異なる。

 

東京出身の俺にとっては、祖父母世代から聞いていた東京大空襲のほうが身近な話で衝撃を受けたし、縁もゆかりもない広島や長崎の歴史について深く考えたことはなかった。

 

ましてや、遥か遠く離れた海の向こう側に住むアメリカ人に “原爆投下を反省しろ”というのは到底無理な話だろう。

 

もう1つ、太平洋戦争が日本によるアジア諸国への侵略と真珠湾攻撃から始まった事実も忘れてはならない。

 

もちろん多大な被害を出した原爆投下を揶揄することは許されないが、戦争に至った経緯を考えると、“バーベンハイマーのファンアート騒動” がアメリカ人にとって軽い冗談だった点は想像に難くないし、個人的には特に怒りや憤りも感じていない。

 

一番大事なのは今を生きている人たちが平和に暮らせる世界を目指して、戦争のない未来を築くことだけだと俺は思う。

 

〈追記〉

あくまでファンアート騒動は一部のネットユーザーによる悪ふざけです。

 

映画自体や監督、出演者は一切無関係なので、過度なバッシングは控えたほうが賢明だと思います。

(それこそ “過剰反応” だと捉えられてしまうので‥)

 

俺自身は映画を観る予定もありませんが、[バービー]興行収入が今後どれだけ記録を更新していくか、結構楽しみですね👍

 

ちなみに、カナダのジャスティン・トルドー首相も長男と一緒に映画を鑑賞したようで、自身のInstagramには長男とのツーショット写真と共に「We're team Barbie」とメッセージを添えています。

 

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カナダのトルドー首相も絶賛する映画なんですね🙂

世界的な大ヒットも納得って感じです👍